a.k.a.Sakaki

赤坂さかきの旅路

雑記

知識の価値

豊富な知識は、退屈から身を護る盾になる。我々の身の回りで、意識しないまま耳に入れる単語は、言うまでもなく、その全てに何かしらの由来がある。ひとつ例を挙げれば、‘apricot’ は、英語の ‘precocious’ を意味しており、熟した桃とはまた違う、その味の…

FZ400

以前乗っていたFZ400。ノブ撮りで綺麗に仕上げていただいた。現在のセローに乗り換える直前の思い出作りである。

文字による伝達行為(メモ)

文字を存在させている最大の力は、人間の記憶する意志(欲求)が記録へとその持続性を高める方向を求めるところに生まれる。体系化された文字表象の持つ最も大きな役割は、人間の抱く安定性への希求の中にあり、文字言語は音声言語の持つ不安定な性質を最小…

帰省

妹ちゃんも母上殿も元気そうで何よりであった。写真の金魚は会場の金魚すくいで獲ったものである。全力で楽しむだけ楽しませてもらい、これと合わせてもらった金魚も含めて子どもたちに分け与える仕事をした。子どもは純粋で可愛い。

Royal Jelly

この短編はギリシャ神話の1節を元にしているように思える。ゼウスが、コルシカ島でAmalthea (=goatの意)、Melissa(=honey, quenn bee の意)姉妹にヤギの乳と蜂蜜で育てられたという神話である。ミツバチあるいは蜂蜜は、ギリシア神話にしばしば登場する象…

言語の役割:覚書

人間は関係性の中に存在している。より厳密に言えば、存在すること自体、関係することに他ならない。人間は、自分と自分をとりまく環境との関係を示す目的で言語を用いる。この意味においては、音楽や絵画のようなおよそ言語と無関係に見える行為も、すべて…

Parson's Pleasure

‘persona’ は、様々な文脈で用いられる語である。一般的には、心理学者ユングが提唱した「表面的人格」の意味で使われる傾向にあるだろう。源流をたどれば、この単語がラテン語の意味における「演劇の役割」や「仮面」を出発点に、少なくとも約800年以上前に…

余裕

快楽のためでも実生活のためでもない知識とは、数学や哲学に代表される学問的知識と考えて異論を呈する者は少ないはずである。つまり、学問が発展するためには、人々に日々の生活に追われない時間的余裕、経済的余裕、そして余暇が必要だというのだ。

チェイホフの猫

アントン・チェイホフの作品中には,頻繁に猫が登場する。その物語のうち,日本語にも翻訳されている『臆病なのは誰のせい』という短編の1節をこれから紹介したい。 飼っている子猫にネズミを捕ることを教え込もうとしたおじさんは,猫のいる部屋に一匹のネ…

コクマルガラスと鳩:イソップ寓話集より

何かに対して貪欲であることは、しばしば「人格者」や「成功者」の性癖として扱われる傾向がある。しかし、これは成功者だけが目立っているから美談として語り継がれるに過ぎず、良い事ばかりではない。その教訓は、以下に引く『イソップ寓話集』における「…

閑話

毎回、連休さえあればどこか旅に出るという生活をしていたのだが、先週はかなり身体に疲労が蓄積していたようである。この2日間というものの、近場でのんびりと買い物して過ごしたり、昨日に至っては一歩も家から出なかったり…と、なんともまあ極端なことを…

The Way Up to Heaven

小説は、過不足なく読まなければならない。読みが不足するのは言うまでもないのだが、書いてあること以上の内容を読者の想像で勝手に補ってはならない。正確に読むということは、その小説の作者と同等(あるいはそれ以上)の力を有している必要があるのかも…

お散歩

今日は出勤日…だと思い込んでいた。より正確に言えば、メールの内容と伝達される予定だった日程に食い違いがあった。念のために出勤したというだけで、早起きする口実になったので良しとしている。今週は金曜日まで休暇ということだ。せっかく1日を長く使え…

閑話

1冊の本を餞別として手渡された。Mark Twainの “Life on the Mississippi” である。もう売られていない本だということだ。単にもう読まなくなったからなのだろうか…と思っていたのだが、当初はBaconを手渡そうと考えてくださっていたようなので、この書籍を…

William and Mary

今日は1ヶ月に一度の読書会である。先月も書いたかもしれないが、5年前から月に1回の頻度で行われているので、もう60回くらいのミニ講義(知的な雑談会)になっているかもしれない。今回は、Dahl の Kiss Kiss という短編集の第二部、‘William and Mary’ を…

読書会にて

ダールとは直接関係のない話だが、今日は、師匠宅で読書会であった。いつもの如くあまり発言することはしなかったのだが、居るだけでも新しいことが飛び交う素晴らしい場である。毎月を楽しみにしている会合であるのだが、これも2ヶ月後には(毎回)参加でき…

人類には温泉が足りない

ここ最近、暗い話ばかりが続いたので少し明るい話をしたい。2018年に突入する前に記事を全て削除したのだが、その削除した記事のうち、バイクに乗って温泉に行った時の記事をダイジェスト版でお送りしようと思う。

Berlin and Kay (1969) を踏まえて

人間の言葉と他の動物の伝達手段が異なっているのは、人間の認識行為が現象の直接把握と同時に、記憶と記録に結びついていることに起因する。記憶し、記録する行為は、必然的に、自己を連続的な存在として把握することを前提としている。各言語の言葉として…

積雪

雪は、何歳になっても楽しい。まだ誰も踏んでいない所に足跡をつける優越感はたまらない。今日はこんなことになるのを予想して、バイク通勤を諦め、早起きした。早起きは眠いけど、気持ちにゆとりが生まれるから良い。職場では良い気持ちにならなかったが、…