序
筆者が富士フイルムのカメラを導入したのは2021年2月のこと。今年で3年目のシーズンに入りました。随分と昔のことのように思っていましたが、意外にも年月は経っていないことに驚いています。
去年の今頃くらいから、感覚でシャッターを押すだけではなく、論理や構図を意識してカメラに触れ始めました。その甲斐あって、少しずつですが、カメラの知識が増え始めています。
例えば、お恥ずかしながら、フルサイズセンサーと APS-C 機との間に焦点距離やF値の差があることを知ったのは、ごく最近の話だったりします(過去の記事で画角について勘違いして書いているものがあるかもしれません。この場を借りてお詫び申し上げます)
具体的には、同じ 35mm の焦点距離でも、APS-C 機では換算約50mmほどに変わってしまうこと、それに伴い、F値も多少なりフルサイズセンサーよりも数字が大きくなってしまうことを知りました。
そんな現時点でのレベル感で使用機材を(ボディとレンズに絞って)記事にまとめ、今後のスキル習得(?)に役立てて見ようと思います。読者の方々も散財のお役に立てていただければ幸いです。
ボディ
X-S10
自身、初めてのミラーレスカメラです。今となっては、広角~標準域を担当してもらっていますが、今年に入るまではこの1台のみで色々な思い出を残しました。
お迎えした当初はカメラのことを何も分かっておらず、RAW 現像なども考えていませんでした。取り回しがよく、フィルムシミュレーションで遊べて、フルサイズ換算約 24-70mm と 約 70-350mm のレンズが付いて15万円くらいの価格帯であったことが決め手だったと覚えています(始めやすかったことに本当に感謝しています)
後継機である X-S20 が登場しましたが、内蔵フラッシュが地味に便利で今でも X-S10 を使い続けていますし、しばらく使い続けることになるでしょう。これを墓場まで持って行くか、さらなる後継機が登場した時の下取りに出すかについては、ちょっと迷いどころです。
新品で買った時よりも値段が高騰しているため、ある意味では資産となってしまいました。そろそろメンテナンスに出しても良い頃合いかもしれませんね。
X-H2
主に望遠域を担当してもらっているカメラです。富士フイルムのカメラは品薄状態で、それに関連した価格の高騰なども重なって入手困難なカメラになりつつあるところ、在庫がある店舗に何度も足を運んでお迎えすることに成功しました。
動画を回しながら静止画の撮影、広角域だけでなく望遠域での撮影、4000万画素によるトリミング耐性といった、X-S10 の1台だけでは実現できなかった運用ができるため、多少なりとも無理をしてでもお迎えしておいて正解だったと振り返っています。世間からは「浪費」と思われそうではありますが、必要経費として事業で運用できています。
レンズ
XC15-45mm F3.5-5.6 OIS PZ
先の X-S10 の購入時にキットレンズとして入手したものとなります。よほど撮りたい被写体が決まっていない限りは、ボディのみお迎えして好きなレンズを買うよりも、このキットレンズで好きな焦点距離や使い方を学ぶ方が得策ではないかな…と思います。
風景写真だけであれば換算約 24mm(iPhoneくらい)の画角で撮影できますし、しっかりと被写体を目立たせたければ換算約 70mm までズームして足を使って寄っていけば、それなりにボケてくれます。自分が広角域を使う傾向にあるのか、望遠域を使う傾向にあるのかを判断しやすくなるはずです。
直近のブログもこのレンズのみを使っています。簡単な旅の記録にも使い勝手が良いですね。ご参考までに。
XC50-230mm F4.5-6.7 OIS II
ものすごく軽い望遠レンズも X-S10 の購入時にキットレンズとして付随しました。性能の良い望遠レンズを別に買うお金は持ち合わせていませんでしたが、ボディの購入時に 2, 3万円ほど上乗せするだけで換算約 350mm の望遠レンズが手に入る…とのことで、後で買い足すよりも先に持っておこうという考えで「ダブルズームレンズキット」に決めました。
目の前に留まってくれた野鳥であれば、トリミング込みでそれなりの絵を撮ることはできますし、何より軽いのでお散歩のように荷物を減らしたい場面において三脚を必要としないのが良いです。
XF35mm F1.4 R
富士フイルムを使っている人にとっては「神レンズ」と呼ばれています。どうしてなのかは自分には正直なところよく分かりませんが、軽量コンパクトで換算約 50mm の焦点距離が扱いやすく、F1.4 とかなり明るい単焦点レンズだからだと思います。
威力を発揮する場所は色々ありますが、とりわけ、室内での(動物)ポートレート撮影やテーブルフォトに扱いやすさを感じます。持ち運びに苦労することもないため、旅の際のカメラバッグには必ずと行っていいほど入っています(※高画素対応していない点にだけ注意です)
XF10-24mm F4 R OIS
最近、こちらの記事でも紹介したように「記録用途において優秀」なレンズです。換算15mm - 35mm の超広角 - 標準域をカバーしてくれるため、裏路地のような狭い場所での建造物や広大な景色の撮影用途において非常に優れています。
防塵防滴仕様になったり、通しでF2.8になったりしたら、それこそとんでもないレンズとなりそうな予感がしています。もしそうなったら多少なりお値段が張ったとしてもお迎えするつもりでいます(現実味はありませんが言うだけならタダ)
XF80mm F2.8 R LM OIS WR Macro
35mm 換算約120mmの中望遠域をカバーしてくれ、しかも等倍のマクロ撮影を可能にしてくれる、防塵防滴性能も有した優秀なレンズです。作品撮りのためには欠かせないほどで、特に、植物や昆虫といったネイチャーフォトで活躍します。
これは X-S10 で撮影して極限にまでトリミングをした写真となっていますが、今度は X-H2 の高画素機でやってみたいと考えています。どんな絵が撮れるのか今から楽しみですが、まだその威力を確かめられていません。いつか記事にできればと思います。
XF56mm F1.2 R WR
XF35mm 以上、XF80mm 以下の焦点距離で、ポートレートに適したレンズを探していたところにたどり着いたレンズです。APS-C 機とはいえ F1.2 という明るさのおかげで背景はトロトロになってくれます。
玉ボケもレモン型ではなく綺麗な球体で柔らかく表現できます。それでいて、被写体はカリッと解像してくれるので、今では手放せないレンズとなっています。
XF27mm F2.8 R WR
恐らく、筆者が最も使用しているレンズです。通称「パンケーキ」と言われているほど携帯性に優れていて、35mm 換算で約 40mm ということで、少し足で引けば約 35mm のレンズとなり、少し踏み込めば約 50mm となることからスナップ用途に重宝していします。
出張時の記録用途に優秀です。F2.8 と明るくもあり、屋内での撮影にも一役買ってくれています。富士フイルムを使っている人であれば持っておきたいところです。
XF150-600mm F5.6-8 R LM OIS WR
最後に紹介するのは超望遠域のこのレンズです。野鳥撮影をやってみたいのと、手持ちの富士フイルムのレンズも活かしたい気持ちからお迎えしました。このレンズをお迎えしてからというものの、お仕事がよく入るようになったような気がします(オカルト)
色んな野鳥に出会えました。野鳥の生態や基本的な知識を身に着けるきっかけにもなっています。知識欲を満たすことができる上に、お金に代えられないような経験をさせてもらえています。
これを読んでいる人の懸念材料は、恐らく「600mm までズームした時の F8 は暗くないか」という点だと思いますが、富士フイルムの暗所性能は中々のもので「翡翠などのダイビングシーンを撮ろう」などと考えない限りは、映りに不満はありません。
それよりも、静止画に関しては三脚なしで手持ちで撮影できるという点の方が大切で、フィールドに持ち出してシャッターを切ったり野鳥に出会ったりすることの方を重視した時に、このレンズの方が自分の使い方に適しているように感じています(それだけに、早く秋冬の渡り鳥を撮影しに行かねば)
結
ということで、以上、筆者が所有するレンズとボディの紹介でした。これ以上増えるとしたら広角域の単焦点レンズかな…という感じですが、記事の執筆時点(2024年)でベストの状態となっています。
ここまで揃うと、周辺機材の方もしっかりと整えたいところではありますが、それはさておき、この記事が少しでも皆さまの(散財の)お役に立てられたことを祈っています。それでは、また。