a.k.a.Sakaki

赤坂さかきの旅路

道草:熊本出張編

2025年に入って初めての遠征業務は熊本県でした。また、全国各地を転々と移動しているものの、九州新幹線に乗るのは初めての経験です。

撮影失敗

楽しみにしていた景色の一つが「実家」です。渡り廊下から新幹線が走るのを何十年も見てきましたが、当時は速度が全く出ていないように見えました。ところが、車窓から眺めてみると一瞬の出来事で「これが相対性理論か」と妙に納得しました。

広島 - 名古屋間は飽きるほど眺めた景色だったので書籍が旅のお供なのですが、今回は見たことのない景色で、ずっと窓の外を眺めて過ごしました。働いてばかりで外出していなかったことに気付きました。

到着

便利な世の中になったはずなのに、文明の利器で生み出された「スキマ時間」は別の仕事で埋められてしまいます。その仕事も、直接的に衣食住に関わらないような、いわば「虚構」と名付けるに相応しいものがほとんどです。

天外天の熊本ラーメン(美味)

人類は何に急かされているのでしょう。お金だって虚構なのですが、これを手に入れるために納期を守らなければならなかったり、人間関係に悩まされたり、将来や自分のスキルに不安を抱いたりしています。1日遅れたっていいじゃない、何もできなくてもいいじゃない、そういったことをどうしてなのか社会は許してくれません。

路面電車が走っています

最近は、自身、そういった「しがらみ」から逃れたい欲を抱いているような気がします。もっと季節を感じたい、食べたい時に食べたいものが食べられる、雄大な自然を感じたい…等、何のためにやっているのか分からない仕事ではなく、自分の生活そのものが収入に繋がっていくような、そんな生き方ができないものでしょうか。

熊本市街

朝に目覚まし時計で起こされない生活は、半分だけ実現できるようになってきました。この調子で割合を大きくしていき、それに加え、次なる目標は1日最低3時間程度の労働時間で自由が利くような状況を作りたいと考えています。

熊本なのに東京

さて、大幅に話が脱線しましたが、熊本市街にやって来ました。どことなく広島県にも似ているような空気感で、まだ足を踏み入れたことがないはずなのに一度訪れたことのあるような雰囲気がありました。

なんて呼んでいますか

熊本グルメの第二弾は「蜂楽饅頭」です。御座候だったり、二重焼きだったり、回転焼きだったり、今川焼きだったり、地域によって様々ですが、どれも似たような味です。しかし、この蜂楽饅頭は餡に蜂蜜が入っているためか、他のものよりも頭一つ抜けていたような味わいがありました。甘みに立体感があったような感じです。

馬肉料理専門店(ホームページ

業務(といっても勉強会)終了後の懇親会で訪れたのは馬肉料理を提供してくれる「けんぞう」さまでした。地下へと続く階段に期待が膨らみます。

文句なしの優勝でした。もう他のお店では馬刺しを食べられなくなりました。色々なところに馬肉料理店はありますが、ココは地元の人々が口を揃えて「食べるならココ」と言うそうで、今回の予約も奇跡的に2時間だけ取ることができたような名店らしいです。

レバ刺しやホルモン系はお店の中でしか食べられない限定品ですが、オンラインでの発送も受け付けているそうです。この馬刺しに関してはオススメできます。ビックリしました。食べたくなったらホームページから注文予定です。

熊本城周辺

2日目は、勉強会の参加者と遠足です。何かの縁で参加者がこのブログを開くこともあるでしょうが、これまでと同様、別に隠しているわけではないので、こちらもまとめておくことにします。

熊本地震の爪痕

その参加者の1人に阿蘇への遠足に誘っていただきました。その集合場所に向かうまでに熊本城を外堀を歩いたのですが、未だに熊本地震の爪痕が残っていました。

現代でなくても地震はあったはずですが、それでも決壊することのない石垣も、あの規模の地震にはさすがに耐えられなかったようです。復旧工事中の今しか残せない景色だろうと思い、記念撮影的にシャッターをいくつか押していました。

加藤神社

まずは加藤神社にやって来ました。ここに訪れた理由は、復旧工事中の熊本城を「復旧中」と悟られないような写真が撮れるためでした。鉄骨が組まれていても、それはそれで乙なものですが。

穴場フォトスポット

熊本城の全貌をいい塩梅で写せました。確かにここは視界を遮るようなものもなく、観光客も少ないため穴場でした。今回は阿蘇まで行くため、熊本城の内部まで入ることはありませんでしたが、次回、訪れた時の楽しみが一つできたということにしておきます。

大観峰

熊本市街を抜け、続いては大観峰へと向かいます。休日やマラソン大会のため中々自動車が前に進んでくれませんでした(事実は定かでありませんが、政令都市でバイパスを通していない唯一の県らしい)

かぶと岩展望台にて

ちょうど「大寒波」という天気予報の時に標高のある山に行ったため、肌に伝わる寒さがとてつもありませんでした。暑さや寒さというよりも痛覚として気温を認識している感じ。自動車の温度計は0度を示していました。

写真右下の田畑が、まるでデパートの化粧品売り場で見かけるような、化粧品のチークかアイシャドウのパレットのように見えてきます。それくらい綺麗な色合いです。

駐車場から展望台へ

到着しました。初夏~夏季は繁忙期で渋滞になる大観峰も、もちろん観光客の姿はありましたが、冬季に訪れたらこの閑散ぶり。強風の吹き荒れる中で気温は0度。当たり前といえば当たり前です。

歴代最高クラスかも

それでもドライブやツーリングでソフトクリームを外すことはできませんでした。阿蘇のソフトクリームはもしかしたら歴代最高クラスかもしれません。大体どのミルクソフトもスッキリと甘いのですが、阿蘇のそれは脂肪分をしっかりと感じられましたし、口の中で溶けていく速度が他のものよりも遅かったような感じで、それでいてスッキリしていたので非常に美味しかったです。

霜柱

霜柱が立つほどの外気温。そんな中で食べたソフトクリームでしたが、これはどんなに寒くても必須レベルで食さなければならない代物でした。

展望台に到着。もう約束されている絶景に期待が膨らみます。雲の切れ間から溢れる陽光が登頂を歓迎してくれているような気がします。

今日は XF27mm F2.8 R WR をボディに取り付けて来たのみでしたが、これは広角レンズが欲しい場面でした(予定がわかっていれば…と、悔やまれます)。画角に収まりきらないほどの広大な景色に言葉が見つかりません。

試しに iPhone でも撮ってみました。記録用途で 24mm ほどの単焦点レンズが欲しくなってきます。テーブルフォトも考えるなら、もうフルサイズや中判センサー機に移行してしまおうか。いや、お金がいくらあっても足りない。

草千里

草千里という場所に向かいます。ここは阿蘇山の火口に近付ける場所として知られています。偶然にも「野焼き」の最中だったようで、ある意味では火山となっていました。夏場は緑色に覆われていてまた綺麗なのだとか。

幸運?

ここではお昼ご飯を主な目的に訪れました。というのも、冬場の外気温だと火口付近は蒸気で視認性も悪く観察が難しいためなのだそう。夏場でも条件が悪ければ立ち寄ることが許されない場所だとのことで、しっかりと見られた人は幸運だと云えるでしょう。

そのお昼ご飯は、名物の「あか牛」を使用したステーキ丼です。お味噌汁が付いて3,000円に満たないくらいの価格帯。コスパを求めるのであれば、格式高いお店ではなく、こういうレストランで食べるのが良いでしょうね。とても美味しかったです。

モクモクと蒸気が噴き出しているのが確認できます。写真では伝わりにくいですが、かなりの遠方に位置しています。ニュー草千里(食事をしたレストラン)からだと歩けないくらいの距離。夏はバイクで来てみようかしら。

野焼きの跡地にはウェルダンな馬糞がありました。これを4,000万画素機で撮影するのももったいない気がしますが、滅多にお目にかかれないものなのでつい。これも経済効果だと思えばウンコはスゴい。それに比べて私は価値を出せていません。

オトナの社会科見学

火口まで行かないのであれば…と、私のワガママを通していただき、火山博物館へ。こういうところが好きなんです。

展示のどれもにワクワクしましたが、中でもワクワクだったのが地震計でした。実際にジャンプしてみると、着地時にその振動を計測してくれていました。Windows 7 で動いていました。どうかインターネットに繋げないよう気を付けて欲しいですね。

やっぱりバイクでも来よう

白川水源

弾丸阿蘇ツアー、最後の目的地です。この白川水源は、天然の湧き水をその場で汲んで飲むことができます。いやあ、生水を煮沸も濾過もせず飲む背徳感よ。

最後の目的地

ちょっとした道の駅感もあるので、休憩がてら立ち寄るのもアリでしょうね。売店には阿蘇の牛乳を使用したコーヒー牛乳なども置いてありました(美味しかったです)

まずはボトルを購入します

湧き水はその場で飲むだけでなくボトリングして持ち帰ることもできます。新幹線で来ているので1リットルが限度でしたが持ち帰りました。100円を払って入場します。

水だけでなく息も飲んだ

なんと形容したら良いでしょうね。市販のミネラルウォーターが湧いて出てきていて、それが泉となっている状態です。こんな場所があるとは恥ずかしながら知りませんでした。阿蘇の水は冷たくキリッとしていましたが、他の水との違いを求められると解答には窮してしまいそう。でも、美味しいのは確かです。

熊本、好きになりました。

さて、初めての九州新幹線、熊本遠征でしたが愛車で訪れたい気持ちが増しました。こういうところを走りたいから CABALLERO Rally をお迎えしたのです。九州地方を丸っと楽しむためにも、自分自身の働き方改革を進めていきたいものです。― それでは、また。

道草シリーズ