序
夏休み…なんと響きのいい言葉だろう。「休日はたまにあるからありがたい」や「1ヶ月も仕事をしていないと落ち着かない」と言っている人とは分かり合えないかもしれない。働かないで30万円ほど口座に振り込まれて時間の全てを自由に使わせてもらいたい。しかし、これは叶わぬ夢。だったら、今日くらいは抱えている仕事を全て放り投げて旅に出てもバチは当たるまい。
この日、目覚めた時は身体が重く、旅の気分が湧いてこなかったのだが、カーテンを開けて太陽の光を浴びたらバイクに乗りたい欲が湧いてきた。陽の光を浴びることは有益である。ずっと行きたいと思っている一庫ダム → るり渓温泉と洒落込みたかったのだが、目が覚めて数時間ほど「ウニになりたい」と思いながらベッドで横たわっていたのと、どうせ温泉に行くならもう少し肌寒くなってからがいいなと思ったこともあり、目的地を美山かやぶきの里に定めて国道162号線周辺をフラフラ走ることにした。
国道162号線
国道162号線は、地図上の赤いマーカーを中心に縦に伸びている道路である。ちなみに、湖を囲っている円は日吉ダムで、その隣の交差点を囲っている円は道の駅ウッディー京北である。ここらは、くねくねした道だったり道の駅だったり「楽しい (゜∀。)ワヒャヒャヒャヒャヒャヒャ」スポットばかりで最近の遊び場になっている。
この周辺は林道が多く、いくら目的地を定めていたとしても、オフ車乗りにとっては全てが道に見えて寄り道をしてしまう罠に嵌ってしまうのだが、天候のこともあるので(外出直後、急に天気が崩れた)、入ってみたいなという目星だけ付けながらウッディー京北の交差点を直進した。
こいつが視界に入ったせいでUターンして停まってしまった。ホントだもん!ホントにトトロはいるもん!嘘じゃないもん!
道の駅 美山ふれあい広場
道なりにまっすぐ進むことにより到着。何か面白いものはないか探す。
なんと。ここにミルク工房があった。ゴミ箱と流し台がホルスタインの柄になっているのが面白い。写真にはないが、カラーコーンもこの柄になっていた。黒いフィルムが貼り付けられており苦労の跡が見られた。
どことなく悪意を感じる。目が光ったら面白いのだけど、そんなカラクリはないようだ。こっそりと悪戯で光るように細工したい(怒られるのでやらない)。ここの牛さんは体を張って安全運転を喚起してくれている。ライダー諸君、くれぐれも無茶な運転はしないように。
中に入ると、たくさんの種類のアイスが。ガ●ガリ君もそうだけど、アイス屋さんというのは何かしら奇抜なことをしたくなるのだろうか。新商品トマトが気になって仕方ない。全制覇したいところだが、焦らず今日のところは一番人気のミルクをいただくことにした。本店限定のチーズアイスも気になるところ。長い付き合いになりそうだ。
アイス以外にもプリンやチーズなど、美山牛乳のおいしさをギュッと詰めた商品が売られている。うむ。実家に帰るので自宅に発送してやろう(※8000円ほど消費)
食べながら見つけたカカシたち。1体くらいメジェド様とかポプテピピックとか流行りの顔を描きたくならないのだろうか。制作班は何をしている。というか1体くらい増えてても気づかないのでは?罪に問われないのなら誰か作ろ?蛍光塗料とか目に塗って。
鹿コロッケは前に日吉ダムで食べたのだが、おやきは食べてない。開店していないのが残念だ。あと、翌日が帰省でなければ野菜や卵を買っておきたかったのだが、生鮮食品の買い物は諦めた。それも含めて、今日が最後ではないのだからまたの楽しみに取っておこう。ここを起点に林道に出かけるのがいいかもしれない。
美山かやぶきの里@お食事編
雨がパラパラと降り続く中、美山かやぶきの里に到着した。道路標識に従って道なりに進むだけなので迷う心配はない。観光の前に昼食をいただく。
こんなの見せられたら全部食べたくなる。特に親子丼。こんなこと書かれていてマズいわけがない。だが、梅そばをいただくことにした。スマン、親子丼。あたい、コロッケも食べたかったんだ。
そのコロッケがこちら。牛すじと肉じゃがを選んだ。美味。
梅そば。梅がうめえ。梅が...!うめえ...!
美山かやぶきの里@観光編
歩いた先に見える郵便ポスト。これだけで最高。実際は曇り空で写真から夏らしさが十分に感じられなかったので写真を編集してみた。
観光地とはいえ、ここは人が普通に生活している空間なのであまり写真をインターネットに上げて良いものか判断がつかない。生活者にとっては気分の良いものではないかもしれないので、民宿と資料館の写真をアップロードして田舎の夏を感じてもらおう。
編集した写真とそうでない写真を並べると粗さが目立つ。もともと写真の腕がいいわけでもないのだが、きちんとしたカメラには当然ながら劣る。(ブログの写真はすべてiPhone)
それにしても、資料館で実際にかやぶき屋根の家に入ったのだが、冷房が必要ないくらい涼しい。猛暑とはなんだったのか。そもそも、この日の美山の気温が22℃から25℃の間で上下していたものだから過ごしやすかったわけなのだが、住人の話すには、吹き抜けで風の通りが良いのはいつものことなのだそうで。ここに住みたい。平屋っていいよね。お金ないと建てられないけど。
工房風舎
美山かやぶきの里に向かう道中で通りがかった場所なのだが、帰る時に立ち寄ってみた。無添加ハム工房との隣接となっており、カフェで一服するもよし、吹きガラス製の工芸品を見たり買ったりするもよし。
地元を出る時にいろんな餞別を受け取った返礼に、ちょうど京都らしいお土産を考えていたので、良いお値段はするのだが人数分だけグラスを買うことにした。吹きガラスで作られているため、一つ一つの大きさや気泡の入り方などに違いがあり、ひとつとして同じ形はない。一点物ばかり。
なので長居してしまい、お店の人には迷惑をかけたように思う。丁寧に対応してくださったことに感謝です。
持ち帰ってミネラルウォーターを注いだ状態のものを参考までに。パソコンのモニターの光が反射しているため青く色づいているが、元は透明のグラス。冷酒によし、冷茶によし。もちろん、耐熱ガラスではないため急激な温度変化には注意されたい。綺麗。(工房風舎Gallery (@KoubouFuusha) | Twitter)
道の駅 名田庄
とくにやることもないので、162号線をまっすぐ道なりに進んでみた。進んだ先には道の駅。
ここにも繋がっていたのか…新しい発見である。ちなみに、ここは福井県。京都を越境したようである。この先は行ったことのある道に合流するようだったので、美山ふれあい広場に引き返すことにした。
美山ふれあい広場、再誕
おうち帰ってなにしよう。買ったグラスと美山のチーズに合う晩ごはんの献立を考えながらタバコを吸っていたところ、初対面の人に「今日は涼しいですね~」と、声をかけられた。確かに今日は涼しかった。トンネルに入ると肌寒さを感じたくらいだ。
ツーリングスポットなどを色々と教えてもらいながら判明したことなのだが、この方は私と同い年で同業者であった。マジかよ。こんな偶然あるのかよ。
記念撮影をさせてもらった。カフェレーサーというのには憧れていた時期があった。てか、バイク愛を感じずにはいられないほど良く(?)整備されたバイクである。この人、本当に好きなんだな…。
取り上げていたらキリがないのだが、ポイントの1つはここではなかろうか。スズキ「隼」のアッパーカウルがなぜか付いている。後で教えてくれたのだが「隼ほどいかつくないから『鳩』にした」らしい。
\優しい/ \平和の象徴/
当初「烏」も候補にあったそうだ。このセンスは真似できない。単純に悔しかった。この方も帰路にあったということなので、途中までご一緒させてもらうことに。時間を合わせて遊びに行きたい。
結
ツーリングの面白いところの1つに、見知らぬ人との縁を感じられるというものがある。もちろん、いろんなバイク乗りがいるし、いろんな楽しみ方があるため「絶対コレが楽しい」と推すわけではないのだが、様々な要因が重ならないと出会えない人や景色がそこにある。
今日もその例外ではなく、あのまま福井県から滋賀県へと抜けて自宅に帰っていたら「鳩」に出会わなかっただろうし、この時間・このタイミングで赴いたからこそ出会えた、手を振ってくれたツアラーさんや、要所で声をかけてくれた一般の旅行客がいるのだ。
ということで、今日の晩さんはキノコたっぷりのパスタにした。しばらく家を留守にするため、かいわれ大根を余らせるわけにはいかなかったので、これでもかというくらい投入した。次回はどこに行こう。たとえ無目的でも、居酒屋で「とりあえず生」と言うのと同様、とりあえず美山ふれあい広場に行けば何かしら面白い情報を得られるに違いないだろう。
次回の旅行記もお楽しみに。