a.k.a.Sakaki

赤坂さかきの旅路

大久野島

 上陸した途端に辺り一面がウサギで溢れていた。どこから湧いているんだという気持ちになったくらいだ。後で知ったことだが、どうやら宮島の鹿よりは確実に数が住んでいるということだ。歩いた先々で出会う様々なウサギたちにエサをやりながら歩いたので4, 5時間くらい?は島に居た気がする。身体的には疲れたけど、精神的には癒された。

f:id:akasakaki:20180311224106j:plain
f:id:akasakaki:20180311224108j:plain
← 立つウサギ 野生を忘れたウサギ→

 大久野島へのアクセスは、高速バス「かぐや姫号」に乗るか、JR呉線に乗るかするなどして忠海駅を目指す。そこから、忠海港でフェリーに乗り換えて島に上陸するといった具合である。乗っていれば到着するので楽かもしれない。なお、仮にバイクで行くなら大久野島では降りられない。大三島へツーリングに行くついでに行く位が良さそうだ。

f:id:akasakaki:20180311224948j:plain
f:id:akasakaki:20180311224944j:plain

 海も綺麗だった。ただ、大久野島は、こんなにものどかな場所であるが昔は毒ガス生産をしていたことでも知られている。その毒ガス実験にウサギが使われていたことなど、背後には、今でも残る生々しい戦争の痕が隠れている。

f:id:akasakaki:20180311225507j:plain
f:id:akasakaki:20180311225614j:plain
f:id:akasakaki:20180311225625j:plain

 ここにも砲台跡地があった。今ではすっかり廃墟となっていて、ウサギが出入りしていたり溜池と化していたり、ここだけ空気が違っていたように思えた。

f:id:akasakaki:20180311225944j:plain
f:id:akasakaki:20180311225947j:plain
発電所跡

 砕け散ったガラス、覆い茂った蔦、そして立て付けの悪くなった扉など、ここに入りたい気持ちを抑えることが難しかった。とてもワクワクする建物なのだが、これも戦争の名残なのだ。

 ウサギを目当てに来ている人が大半だと思うのだが、こういった史跡を見て他の人は何を考えただろう。楽しかったのは楽しかった。ただ、歴史が繰り返されるかもしれない不安も抱き合わせていたのだ。機会ができたらもう一度は来なければならないだろう。

 さて…明日の1週間で任期満了である。新しい生活に向けた準備と、これまでの生活に区切りをつけるよう動かなければならない。がんばろう。