序
とびしま海道に行ってきました。こうして記事に残すのは初めてで、ブログを残していなかった頃は「とにかく走る」ことしか頭になかったこともあり、御手洗町並み保存地区でゆっくり写真を撮影するのも初めてのことでした。
とびしま海道の遊び方は、こちらのツーリングガイドに詳しいです。十把一絡げに「とびしま海道を走る」といえども、とても1日では周回し切れないほど走る場所があり、場所を絞って走らなければ大変です。
今回は、京都から広島に戻って来て初めての「とびしま海道」ということもあり、その町並み保存地区での撮影をメインに据え、島の外周をのんびりと「慣らし運転する」というサブテーマで遊んで来ました。
とりあえず行けるところまで
ということで、詳細は動画をご視聴いただければと思いますが、下蒲刈島から岡村島まで、陸路で行ける限りの島を渡ることにします。最後の岡村島から引き返す時に「御手洗町並み保存地区」で写真を撮り、帰路で下蒲刈島の外周を走って帰宅するルートです。
せっかく島の外周を走るので、可能な限り「ひと筆書き」で周遊できるルートを設定しました。左手に海が見えるように走れば、海を近くに感じながらも、下蒲刈島に戻ってくる時も遊びやすいです。
自分の中では完璧な経路を設定できたと思っていたのですが、人生、そう上手くは進まないものです。久しぶりの通行止めを食らいました。
しかし、通行止めに遭ったおかげで安芸灘大橋を背景にサムネイルを撮影できました。唯一、日陰に入ってしまって暗い絵である点は残念ですが、遮蔽物もなく写真映えする場所でした。ラッキーです。
文面では端折るのですが、そんなこんなで島の外周や橋を堪能している内に岡村島に到着しました。この岡村島では、バイクの走行風景の撮影に挑戦してみました(これが中々難しいですね。コツを教えてもらえないでしょうか)
そうやって走行動画を撮影していると、海鳥の群れがブワーッと画面を横切って行きました。一瞬だけ切り取ったわけではなく、1分ほど続いたと思います。スゴいのが撮れてしまいました。オマケ映像で動画に組み入れる予定です。
御手洗町並み保存地区
ということで到着しました。「もうコレがサムネイルで良いのでは?」という駐車場です。文字入れの必要もないですね。どこにいるかひと目で分かります。
エリアマップです。ブラっと歩くくらいなら半日もかからないのですが、こういう街はわざわざ民宿に泊まってゆっくりと過ごすのが吉です。夕刻までを散策に使い、夜は地元で穫れた海の幸をいただき、煎餅布団の上で朝を迎えたいものです。


某局の連続テレビ小説のロケ地にもなりそうな雰囲気があります。江戸時代から昭和初期にかけての家屋が今でも残っている稀有な地域です。この時代の建物は背が低いのが良いですね。
街のインフラを支える郵便局は比較的新しいのに周囲の建物が時代に取り残されている雰囲気がまた良いです。正面に見える理髪店に関しては、まるでドールハウスのようで、和風建築の中に際立ち、少し不思議な感覚を抱きます。
ただミラーが四角形なだけで興奮ですが、それだけではありません。この細い路地の奥に伸びている先に海が見えます。こういう景色が港町ならではのものでコレもまたたまりません。


電卓そろばん! 電卓そろばんじゃあないですか! 置いてある小物類にも興奮です。電卓計算 の裏付けに算盤、Excel 計算の裏付けに電卓、次は 生成AIの回答に対して Excel でも使う時代になるのでしょうか(しらんけど)


これは本当に最初から取り付けられていた看板なのでしょうか。なんとなくですが、この建物に合わせて最近取り付けられたように感じました(実際にずっと昔から取り付けられているなら申し訳ございません)
町の時計屋さんです。ガラス窓越しのショーケースに懐かしい時計が並んでいました。昨今の時勢もあるので防犯だけは気を付けてもらいたいところです。写真を撮っていると店主さんが話しかけてくださいました(楽しかったです)
てっきり、この町並み保存地区内にはバイクを入れてはいけないものと思っていたのですが、許可をいただき撮らせてもらえることになりました。どうやら店主さんもバイクに乗っていたようで、125cc のバイクを探していらっしゃるようです。
お話の中で驚いたのが、SRXの生みの親である「一條厚」さんもこの街に訪れていたことでした。GKデザインの二大巨頭だと勝手に思っていて、YZF-R1 のデザインにも関わっている「榮久庵憲司」さんも尊敬している方の一人です。その足跡を感じられて幸せでした。
実を言うと、この CABALLERO Rally をお迎えする時も SRX600 の影が脳裏をチラついていました。ビッグシングルの鼓動が好きなのでしょう。今の愛車にもそれを求めているフシがありますし、それに応えてくれている車両がこの CABALLERO Rally です。
その面影を感じながらも、悪路走破性能を備えていることが特に、唯一無二のバイクだと勝手ながら考えています。中華製エンジンという点に懸念を抱いていたのは率直に認めますが、乗り続けて 1000km を越えた時点で不具合もなく元気に回ってくれています。
山に入るのもヨシ、こうやって島の外周を法定速度域で流すもヨシ、眺めてもヨシ。ある程度デメリットを受け入れて乗るのが「バイク」という乗り物ですが、自分の中ではデメリットを感じさせない車両だと思っています。この辺り、またインプレをお待ちいただければと思います。
結
島の外周を走っただけでも満足度が高いツーリングでした。今度は1本内側の道に入ったり数十分くらいナビを使わずに迷ってみたりを楽しみたいですね。― それでは、また。
島情報
SHIMADAS という島の事典を元に、主観を交えながら本日到達した島情報について簡単にまとめます。
下蒲刈島
柑橘栽培を主体産業とする島ですが、近年は不振が続いており、新たな農業形態としてイチゴの水耕栽培や花卉栽培への転換を模索しています。また、伊予水軍ゆかりの地であり、天神鼻に築かれた丸谷城が歴史を物語ります。
上蒲刈島
島名の由来は、神功皇后がこの地を訪れた際、櫛を落とし、一面に生い茂る「ガマ」を刈って探したことから「蒲刈」と名付けられたと伝えられています。近年は、日本古来の製塩法「藻塩焼き」を再現した特産品「藻塩」が注目を集めています。
豊島
平成20年に豊島大橋が架かり、この一帯は「とびしま海道」と呼ばれるようになりました。ずっと昔からあるように感じますが、意外にも歴史は浅いようです。また、豊島のタチウオは地理的表示(G1)に登録されるほどの高品質を誇ります。一度味わってみたいですね。
大崎下島
今回の目的地である「御手洗町並み保存地区」がある島です。日本一を謳うジャングルジムや、一峰寺山展望台など、見どころが多く、時間をかけて楽しめそうです。島の中央には曲がりくねった道が多く、じっくり走ろうとすると丸一日かかりそうですね。また、大崎上島へはこの島からも渡ることができます(実は未踏)
平羅島
これで「へらしま」と読むのは解せぬ。ちなみに、この周辺の橋はすべて平成10年に建設が完了しています。
中ノ島
特筆すべき情報が見つかりませんでした。強いて言えば、陸続きの橋があることと、広大なミカン畑が広がっていることでしょうか。
岡村島
広島県と愛媛県を陸続きで往復できる島。反復横跳びで何回も往復できます。外周は短く、特筆すべきものは少ないですが、島の裏手にある「正月鼻キャンプ場」は、バイクの走行動画を撮るのに最適なロケーションでした。