平安神宮・岡崎疏水
今年も桜の季節を迎えたので京都市内を散歩です。今回はセローに乗らないで自分の足で歩くことにしました。理由はまあ、なんとなく歩きたかったからです。そんな時もありますよね。春という季節は、いつもとは違う何か別のことをやりたくなるものなのかもしれません。
一応「歩こう」と思い立った経緯を書いておきますと、本来なら京都は歩く街のはずなのですが、引っ越して来てから専らエンジンに頼って移動してばかりでしたし、京都で桜の名所と称される平安神宮前、蹴上インクライン、哲学の道、鴨川沿いは徒歩や自転車で移動する方が便利だというのもあったからです。
というか、贅沢なことにも近所に桜の名所があって歩いて往復できてしまうのに、それをしないというのも勿体ないことです。時世のこともありますし、なんだかんだで都合が良かった、というのが今回のお花見のきっかけでした。それに、運動不足も解消できますからね。
ということで、まず向かった先は岡崎疏水の桜並木です。職場の敷地内にある桜は既に満開だったので、日当たりの良い平安神宮前の桜並木にも期待を膨らませていたのですが、残念ながらほとんど開花していませんでした。
京都感を演出するために鳥居を入れて撮影すると少しは絵になるようですが、満開とはいかなかったので消化不良。今年は上手くタイミングが合いませんでしたね。チャンスがあれば再挑戦したいものです。
蹴上インクライン
一方、蹴上インクラインはというと見頃を迎えていました。青色キャンバスに桜のピンク色が映えています。歩いて来るのは下手をすれば5年ぶりくらいかもしれませんね。
ここは学生と暇を持て余したマダムたちで溢れかえっていました。この後で哲学の道を経由して京都大学(吉田キャンパス)前を通りがかるまでは知らなかったのですが、卒業式もあったようですね。
FUJIFILMの15-45の標準レンズと50-230の望遠レンズの2つを持っておくだけでも十分なのですが、ここで試しに35mmの単焦点レンズを使ってみました。F1.4と明るく、綺麗な玉ボケも出て非常に楽しいレンズです。使いどころは限られますが「モノ」を美しく撮影するなら持っておいて損はないように思います。FUJIFILMを使っているのであれば持っておくべきかもしれませんね。
哲学の道
そのまま南禅寺の方角を歩いて哲学の道を目指しました。何年ぶりに歩く経路でしょうか。引っ越してくる前は烏丸御池周辺に宿を取って、蹴上まで地下鉄に乗って、それから京都大学を目指して哲学の道を歩いたものでした。
哲学の道も満開の様子です。混雑はしていませんでしたが、平日だというのに通常よりも人が多かったように感じます。これが桜の季節でなければ10人もすれ違うようなことはないのですが、100人以上はすれ違ったでしょうかね。ネコもいませんでした。もう1ヶ月もすれば多く見られるかもしれません。
鴨川デルタ
そのまま京都大学を経由して出町柳まで出るのがお決まりの散歩コースなのですが、晴れ着やスーツをまとっている人が多く見られました。どうやら卒業式だったようです。鴨川デルタでもビールの栓を開けて乾杯している卒業生がいました。
いつもなら糺ノ森まで歩いてしまうのですが、この日は何となく帰りたくなったので、そのまま電車に乗って最寄り駅まで帰ることにしました。河合神社に近況報告をしに参拝でもと思っていたものの、退勤のラッシュ時に巻き込まれそうだったので諦めました。さらにそこから鴨川沿いを歩いて京都駅まで向かったのはもう7年ほど前の話なのですね。体力あったんだな、という気持ちです。
少し思い入れのある子どもたちを卒業式で送り出して改めて実感したのですが「その時に必要だった人間関係」というのは分かっていても寂しいものです。私もただの人間だったようです。もう二度と会うことはない気がしますが、見えないところで頑張っていて欲しいですし、仮に縁があったら、その時は笑って近況を話すことができたらと思います。