急激に寒くなったので前回の記事の宮島ではイマイチだった紅葉に期待を寄せ、今年も三滝寺での紅葉狩りです。当日、今度はポカポカ陽気で歩きやすい天候でした。
いつも通り、JR三滝駅から歩いて目的地へと向かいました。この日がピークというわけではありませんでしたが綺麗に色付いていました。
境内に到着。今日も XF56mm F1.2 R WR(フルサイズ換算約85mm)が活躍しました。この写真はもう少しだけ望遠域に寄ったのレンズの方が綺麗に撮れていたかもしれませんね。雰囲気だけでも伝わると幸いです。
観音さまを奉っているお堂とモミジのシルエットが良いですね。XF56mm は、輪郭部分の写り以外はAPS-C機にしてはパーフェクトだと思っています。立体感がすごく良いですよね。
いつ読んでも面白い三滝寺の警告文。昨年は2枚目の文を見落としていましたが「境内の草木を盗らないでください」と書いてあるよりも「閻魔さまに罰せられますよ」と書かれてある方が抑止力がある気がします。「なんとなく嫌」という、感情で動く日本人の心理を巧妙に利用しているように思いました。
背景色を一色にまとめると「それっぽい写真」になります。お金を積めばそれなりの写真を撮れるのがカメラ趣味ですが、意外と細かいところに気を付けないと見る人を惹きつける写真にはならないのですよね。
木々の擦れる音、鳥の鳴き声、水の落ちる音…その全てが邪気をこそぎ落としてくれるような念を抱きます。秋は気持ちのよい季節です。
枝についているモミジは優美ですが、落ちているモミジにも風情があります。上にも下にも面白さがあり、被写体を見つけるのには困りません。
同じモミジの写真なのに撮影場所、時間、機材によって表情が目まぐるしく変化します。ただシャッターを押すだけとは言われるものですが「同じ写真は二度と撮れない」とはよく言ったものです。
お寺を出て休憩。ぜんざいが売り切れてしまっていたのでアイスモナカをいただきます。庭を眺めながら、のんびりと冷たいアイスと温かいお茶をいただきました。
今年の秋はもう満足です。モミジよりも職を探せ…という気持ちで一杯ですが、ファインダーを覗いている間だけは、そんな考えを振り払えました。
絵札をひっくり返す感覚で季節が変わり、お布団の重力に逆らえない日々が始まろうとしています。シャッターを切ることで季節を閉じ込められないものだろうか…なんてこと考えていないで、写真より仕事を取らないとな。
― 年越しできますように。