序
akasakaki.com 久しぶりの連休。前回の琵琶湖ツーリングで達成できなかった「比叡山から琵琶湖を眺める」を達成するため、今回は比叡山を最終目的地に設定して所々を観光しようと考えた。
とはいえ、単純に出町柳から比叡山を目指すと30分とかからないため面白みに欠ける(MAP参照)。それゆえに、どこか遠回りして1周できるようなルートを勘案してみたところ、宇治にある天ヶ瀬ダムという面白そうな場所を発見した。経路には平等院鳳凰堂や宇治川もあり、機会がない限りは滅多に行かないようなところでもあるだろうから、このダムを経由して滋賀県側から比叡山に入ろうという計画を立てた。
平等院鳳凰堂
一般的には「10円玉の表面に刻まれている建造物」、国文学の好きな人には「宇治拾遺物語に縁のある地」として知られている平等院鳳凰堂へと向かった。祖母の言葉もあり、引っ越すよりも前から一度は訪れようとしていたのだが、今日になるまで機会を得なかった。
…と、その前に、参拝道付近で「濃い抹茶アイス」なる攻撃的な文字をみかけたので、休息を取ることにした。これくらい天気が良いとアイスが5倍増しで美味しい。すぐ隣には宇治川(淀川)が流れており、紫式部の石像や宇治橋のようなチェックポイント(?)を回収できるようになっている。休息の後で、少しの間だけバイクを停めさせてもらい、50mにも満たないような場所まで歩き、川の流れを眺めた。
天ヶ瀬ダム
天ヶ瀬ダム付近にキャッシュが隠されているようだったので回収に向かった。ジオキャッシングをするのは楽しい。ふだん生活している世界に、もう一枚だけレイヤーが重なっていて、なんだか自分が別次元の人間になっているかのような気分に浸ることができる。誰かが隠した「キャッシュ(宝箱)」を探し出すだけの遊びなのだが、これを追っていなければ辿り着くことのできないような場所があったりするものなのだから辞められない。子どもの頃を思い出させてくれるのだ。
今回、キャッシュを探して迷い込んだのはこの場所…とはいえ、迷うほどの道ではないのだが、ワクワクする景色である。少し外れたところでキャッシュを発見した。
情報によると、少し上の方からダムを見下ろせる場所がある…とのことなので、向かってみることにした。
初夏の匂い立つ、緑の天蓋で覆われていた。日差しは強いが風が心地よい。気分も変わり、ここで湯を沸かして再び休憩することにした。こちら余談だが、スクリーン外そうかな…なんて思った。このままだと、遠慮なく車体を倒すことができない雰囲気がどうしてもある。
どうやら、天ヶ瀬ダムは土日の14時頃に放水することが多いらしい。ダム好きとしてはぜひ見てみたいものであったが、確実に見られるわけではないことと、夜から約束を入れていたことから、残りのキャッシュと一緒に次回の楽しみとして取っておくことにした。
比叡山山頂
比叡山へ行くには有料道路を通らなければならない。二輪だと入口から山頂までの往復で1160円である。通り抜けして湖西道路や名神高速に出ることも可能なのだが、今回はこの後で出町柳まで戻ることになっていたので、このお値段で済んだ。(けっこう高い)
道中で道の駅的な休憩場所があったのでこちらでも休憩することにした。桜のアイスクリームを売っていたので、喉の渇きを潤すことにした。アイスしか食べてねえ。
そして、山頂にたどり着いたものの、山頂よりも少し低いところからの景色の方が良かった(なんでやねん)ので、こちらを貼っておくことにする。(クリック推奨)
とりあえず、今回のツーリングの目的は達成された。琵琶湖と水平な場所にいれば全く対岸を見ることができなくて海だと思ったくらいなのだが、標高700mを超えたあたりから俯瞰すると「やっぱり水たまりなんだな」という感動があった。形も地図と同じだった。ちょうどこの裏側(?)が京都なのだが、京都タワーなどを始め市街地もしっかりと確認できた。比叡山すごい。
比叡山と言えば、延暦寺である。歴史の教科書で見たことのある人物も、多数ここで修行を積んでいたという。私欲ではあるが、自分を大事にしてくれる人たちが無病息災で過ごせるように、と祈っておいた。
自分はどうなっても別に構わないけど、誰かを失うことによって悲しみたくはないのだろう。シャクナゲが綺麗に咲いているのを見て、その花言葉に思いを馳せると、自身の振る舞いや態度を振り返って改めようと考えてみたり、誰か親しい人の身に危険がやって来ないことだったりを祈らざるを得なかった。
結
今回は100kmに満たない程度のショートツーリングとなった。週六回の通勤がかなりしんどいのだが、こうやって連休になる日程を利用して遊びに出かけたい。帰り道に古びた温泉宿を見つけたので、今度はお風呂セットも持って出よう。次回は舞鶴にでも行けたらいいな…でも、ちょっと時期がよくないかな。おいおい考えよう。