序
いつも言っている気がしますが、人間、こういう時は早起きができるようです。なんと午前3時頃に目が覚めました。出発時刻は6時の辺りを考えていたのですが、目が覚めてしまったので、のんびり支度をして、4時20分にはバイクに跨っていました(上記SS参照)
今回の目的地は白川郷です。下道でのんびり走り、その後、荒神の湯に行って身体の疲れを取ってから高速道路で帰る予定を組みました。その荒神の湯から(地図上では)諏訪湖が近いので、そこへは気が乗れば行くことにしました(結果から言うと行きました)
白川郷までの話
白川郷までは特に立ち寄るような場所を設定しませんでした。いつも通り「そろそろ休憩しようかな」という気持ちになった時に見つけた場所でするようにしました。ちなみに、立ち寄った道の駅で「ご当地コーヒー牛乳」を見つけたら買うようにしています。美山牛乳と似たりよったりですが美味しいのは美味しい。
こちらは偶然でしたが滝を見つけたので停車。オフロードだと遠慮なく寄り道できますし、冒険感を抱かずにはいられませんね。ここらは雪が残っていたので、雪解け水が長良川に流れているようです。駒ヶ滝という名前のようです。
さらに道なりに先へと進んでいくと夫婦滝にたどり着きました。驚くべきはその標高です。どうやらここが長良川の源流のようです。
こういう滝は結構な距離を歩かないとお目にかかれないケースが多いのですが、歩いて5分もかからない場所にあります。ガヤガヤした市内に慣れてしまっていたので、滝の落ちる音や、風が木枝を優しく叩く音を聞くと癒やされます。自然に囲まれて生活するのは不便も多いので「住もう」とは思いませんが、定期的に取り入れるのは必要のようです。せめて行き来しやすい場所に引っ越したいものですね。
夫婦滝を少し進んだ場所に御母衣湖があります。この156号線は信号もなく、バイクで走る醍醐味の1つである「曲がること」を楽しめます。
写真は荒神の湯に向かう道中のものですが、大日ヶ岳かと思われる残雪も眺められました。景色よし、走るによし、のんびり走るには最高の場所だと思います。自然の特性を活かしてなのか、この辺りはダムや発電所も多いので、大変おもしろい道でした。ただ、実際に見たわけではないので感覚的なお話なのですが、真冬の走行は無謀だと思いました。タイミングが良かったです。
白川郷
道なりに走っているだけでした。駐車場の人に聞いた話なのですが、白川郷はかなり混雑する観光地のようです。三連休の中日なのにも関わらず人が少なくて安心しました。帰る頃には駐車場待ちの渋滞が起こるくらいだったので、午前中だったのが助かりました。まあ、あとは一連のコロナ騒動が影響しているのだと思います。
ミーハーなので、こういう食べ物に弱いのです。こう言ってしまったら風情も何もなくなるのですが、普通のメンチカツです。みたらし団子を甘辛くした食べ物です。一度だけで別にいいかなっていう感じ(美味しいのは美味しかった)
少し観光して思ったのですが、高層ビルがないというだけで心理的なストレスが小さいようです。日本は土地が狭いから仕方ないのですが、空が広いというのは良いものです。「文化財」としてこの場所を残しつつ、時代の流れを汲んだ建築デザインがあってもいいような、素人ながら考えてしまうところです。困難なのでしょうけど。
荒神の湯(までの話)
もう1つ忘れてはならないのは道の駅 白川郷です。ここは合掌造りの博物館があるので社会科見学です。それ以外は普通の道の駅なので1回来たら満足です。高速道路のI.C.が近くにあるので次回は休憩する場所として利用する程度でしょうか。
道の駅 白川郷を出発して荒神の湯に向かいます。そのつもりだったのですが、12kmほど間違えた道を進んでいました。その12km先から戻って来た時の写真が以下のものとなります。
図らずも岐阜県と富山県の県境まで来ていたようです。でも、道を間違えたことによって出会えた景色です。「県境を教えてくれる標識」がとても好き。見慣れない文字があるだけで気分が変わります。旅をしているという実感を抱かせてくれます。別アングルの写真も以下に貼っておきます。
荒神の湯まで行くのに挟んだ休憩所は他にもいくつかあるのですが、あまり写真も撮らず、走ることだけに集中していました。とにかくダムや発電所が多いので、近所に住んでいる人は遊ぶのに困らないような気がします。ダムカードを手に入れたり、ジオキャッシングを楽しんだり。オフ車があれば気軽に駐停車を繰り返しながら、狭い道でも悪路でも遠慮なく進んで行けます。速く走るだけがバイクではないのです。
人類には温泉が足りない。ここら一帯は温泉地帯となっていました。その1つである荒神の湯は、無人の温泉です。料金は無料ですが、管理費として200円の募金箱が設置されているので気持ち程度に投げておきましょう。番台もなく、扉を開けたら脱衣所があり、目の前は温泉です。開放感のあるお風呂で、パーテーションで区切っただけの露天風呂となっています。露出狂の気持ちまでは汲めませんが「ここで裸になっていいの?」と、一瞬だけ躊躇してしまうくらい、ドキドキしてしまう温泉です。でも、それが気持ちいい。なお、タオルもシャンプーもありません。ここを目的地にする時は注意が必要です。
諏訪湖まで
時刻にして16時を回ったくらいだったので「帰ろうかな」と思っていたところだったのですが、荒神の湯で出会ったおじいちゃんに諏訪湖までの道を(一方的に)教えてもらいました。せっかくなので直帰がもったいなく感じてしまい、日没に間に合わなくなることは承知の上で、諏訪湖を経由して遠回りで帰宅することにしました。人生最長距離のツーリング計画が現実のものとなってしまいました。
そして教えてもらった道に行くと、この積雪のために通行止めです。写真では伝わりにくいかもしれませんが、私の腰上くらいまで雪が積もっていました。潔く諦め、有料道路を通って最短ルートで長野県に入ります。
長野県に入ってからは、御母衣湖の周囲を走っていたのと同じような感じです。ダムや発電所が多く、のんびり走るには良い場所でした。ほとんど休憩を取ることもなく、写真を撮ることもなく走り続けました。
渋滞に巻き込まれたため、到着は19時となってしまいました。もう周囲は真っ暗で、湖の姿を見ることはできませんでした。本当に来ただけで終わってしまったので、今度は諏訪大社の観光も兼ねて来なければなりません。
湖の姿こそは見えませんでしたが、走りながら「ここが諏訪湖なのだろうな」という景色に出会いました。それが高台からの夜景です。ドーナツ状に市内の明かりが灯っていました。まるで誕生日ケーキのロウソクみたいでした。湖から日没は眺められませんでしたが、代わりに別の姿を眺めることができたので満足です。多少なり強引かもしれませんが、これが人生の縮図なのかもしれませんね。― 塞翁が馬
自宅まで
さて、岡谷から高速道路に乗って約3時間の帰路です。寒さと睡魔との戦いでした。ここまでで既に約500kmを走っているため疲れも溜まっています。事故のないよう休憩を多めに取りつつの帰宅です。
せっかくなら名物でも食べておこうと思ったのですが「トンカツにソースをかけたらそりゃ美味しいよな。この味になるよな」という感想。他にも恵那峡や養老などでも休憩と給油を挟みました。さすがに身体も痛みましたし(よく考えれば250ccでオフロード用の車両なんですよね)
結
予定時刻を大幅に超えての帰宅です。それでも安全を第一に考えた結果です。総走行距離832kmは日帰りでの自己最長記録です。どれくらいの距離なのかをザックリと計算してみたのですが、京都市内を中心にして、北は仙台、南は熊本まで余裕を持って行けるくらいでした。振り返ると1日中バイクに乗っていました。
長距離ツーリングともなると大型バイクの方が楽なのは分かっているのですが、どうしても私はセローくらいの車両が好きなんですよね。機動力とパワーバランスを考えると気楽に乗れます。オフ車での高速走行に対する良い意見は少ないのですが、できないこともありません。ただ「トランポがあればいいのにな」とは思います。
さて、次はどこに行こうかな。目的にもよりますが、これくらい走れてしまうことを知ってしまうと、日帰りで静岡県なんてのも行けてしまいますね。情報を整理しつつ考えておこうかと思います。