a.k.a.Sakaki

赤坂さかきの旅路

2021年:習作②

使用ツール:SAI Ver. 2,『五等分の花嫁(©春場ねぎ)』

コンセプト

一花に続いて、次女の二乃を描きました。感情の起伏が大きいキャラクターで、線画に入ってからも、下塗りに入ってからも、最後までどんな表情にするか悩んでいました。結果的に、髪を切る前の二乃だったので、ツン要素を足したデレの表情に落ち着きました(ちなみに、前回はショートカットヘアの一花だったので、今回は長い髪を描くつもりで臨みました)

 一方で、構図はすんなり決まりました。逆説的ですが、二乃は「面倒見の良い、家庭的なお嬢様キャラ」という認識なので、性格のキツいお嬢様がよくやっているような「脚を組むポーズ」がパッと浮かんできました。前回の一花の絵と重なってしまいますが「脚を強調した絵」を描くことにしました。

 描いている最中は「脚が太すぎるかな」と心配していましたが、原作の漫画を熟読したところ、これくらいの肉感はありそうだったので、そのままムチムチ感は残しておきました。組んだ脚の隙間が気持ち良さそうです。また、単に脚を強調するだけでは…と思い、左足のローファーはプラプラさせようと思いました。こうすることによって多少なりの照れ隠し感が伝わりそうな気がしたからです(とはいえ『女子高生ポーズ集[P.140]』における魔太郎先生の着想ですが)。この中に住みたい。

 中野五姉妹のバストサイズは5人で441cmなので、一人あたり平均が88cm前後となります。胸の大きな女の子の絵を描いたことがなく、自分の絵柄で描くファンアートなので削ることも考えたのですが、これを機会に練習することにしました。それがシャツの胸元の表現に繋がっています。これに関しては思い付きだったのですが、結果的に下半身とのバランスが良くなったように感じています。

 今回、こういう要所々々での見せたいポイントが多かったので、背景をイメージカラーにしただけのキャラ単体絵としました。背景が思いつかなかったのも原因なのですが、シチュエーションではなく、キャラクターを見せたかったので、背景があってもなくても良いような絵だったと結論づけています。時間が経つとこの考えも変わっているかもしれませんが…。

フィードバック

先ほど「キャラクターを見せたかった」と述べましたが、問題だと感じたのは「何を見せたい絵なのかが分からない」点でした。つまり、見せたいのが表情なのか、胸元なのか、脚なのか、ローファーなのか、詰め込み過ぎて錯綜していて、それが数字に繋がらなかったと考えています。もちろん、単なる画力不足もあるのですが、トリミングしたくてもできないような構図であったことが今回の大きな敗因だったのではないかと認識しています。

 これを抜きにして気になったポイントを以下に箇条書きで記しました:

  1. やっぱり髪が分からない
  2. 瞳の塗りを変えたい

並べてみて、まだキャラ単体絵を描かない方がいいのでは…と考えてしまいます。今回は自分が納得するまでじっくりと取り組んだので、描き終わってから「やっぱり微妙だな」と感じるポイントが少なかったです。上手い人から見たらダメダメなのでしょうけど、最後まで時間がかかったのが上の2点でした。

 髪に関しては、今回も『Paryiが全力で教える「髪」の描き方 ヘアスタイルにこだわる作画流儀』を参考にしました。自分の技術に落とし込むには当然ながら時間はかかりますが、とても分かりやすい技法書です。今まではずっと「発光レイヤー」を使ってハイライトを入れていたのですが、この本を読んでからは仕上げの時しか使わなくなりましたし、濃い影の落とし方も参考になっています。おかげで、塗りの速度が少し上がったように思っています。次回はブラシ設定を色々いじってみようと思っています(クリスタの人はカスタムブラシまでもが付録になっているので2500円は実質タダ)

 瞳の塗りは、色んなイラストを眺めて、試験的にレイヤーを重ねてみたのですが、いつもと同じような塗りになっています。部分的につかめた箇所もあるのですが、自分の観察眼だけだと限界を感じたので、技法書を読むか(手を出すかどうかは今も検討中ですが)して、上の髪と一緒にバストアップ絵を大量に描いてみようと思っています。その中から組み合わせたり引いたりしながら模索してみるのが近道である気がしています。中野五姉妹の絵を描いた後になりますが、今後の課題としておきます。

参考文献

  1. Paryiが全力で教える「髪」の描き方 ヘアスタイルにこだわる作画流儀
  2. イラストレーターが考えた女子高生ポーズ集
  3. 五等分の花嫁 キャラクターブック(ニ乃)